シリンジフィルターの選び方
5.シリンジフィルターの正しい使い方
シリンジフィルターは、正しく操作することで、目詰まりの防止や安定したろ過が可能になります。ここでは、HPLC前処理にも使える基本的な使用手順を紹介します。

1. 必要な機材を準備する
作業前に、以下の機材を準備してください。
・シリンジフィルター: 溶媒の種類や液量に適したもの
・シリンジ: フィルターの接続部に適合するもの
・サンプル: ※粗大な沈殿がある場合は事前に遠心分離等で上澄みを採取しておく
・回収用バイアル: 洗浄済みの清潔な容器
・保護具: 保護手袋、保護眼鏡など

2. ろ過するサンプルをシリンジに充填する
シリンジフィルターを取り付ける前に、シリンジ単体でサンプルを吸引します。
ろ過後、フィルター内部には少量のサンプルが残ります(デッドボリューム)。
そのため、最終的に必要な液量よりも少し多めにサンプルを吸い込んでおくと安心です。

3. シリンジフィルターの取り付け
サンプルを充填したシリンジの先端に、シリンジフィルターをしっかりと装着します。
・ルアーロック式の場合: ネジを回して確実に固定します。締めすぎにご注意ください。
・ルアースリップ式の場合: 押し込みながら軽くひねるようにして密着させ、ろ過中の抜け落ちを防ぎます。

4. 空気抜き(プライミング)を行う
シリンジの先端を上に向け、指でシリンジを軽く弾いて内部の空気を上部に集めます。
そのままプランジャーをゆっくりと押し上げ、フィルター内部の空気が押し出されるまで通液します。

5. サンプルをゆっくり押してろ過する
回収用のバイアルにフィルターの先端を向け、プランジャーをゆっくりと一定の力で押し下げてろ過を行います。
強い力で急激に押し込むと、圧力でメンブレンが破れ、未処理のサンプルが流出する恐れがあります。
抵抗を強く感じる(目詰まりしている)場合は無理に押し込まず、新しいフィルターに交換してください。

6. 使用後は新品に交換する
シリンジフィルターは使い捨て製品です。絶対に再使用しないでください。
一度使用したフィルターには微粒子や不純物が捕捉されており、洗浄しても完全には除去できません。
サンプルのコンタミネーション(交差汚染)を防ぎ、常に正確な再現性を得るために、必ず新品に交換してください。



























