微量ガスサンプル分析装置

総合カタログ No.31未掲載

マイクロGC とディスペンサーを組み合わせた微量ガスの自動分析システムです。一定間隔でガスをサンプリングし、ガス濃度の測定までを自動で行います。酸素・窒素の漏れ込みが少ないため、光触媒、燃料電池から発生するガス量の測定に利用でき、リチウム電池の劣化評価にも威力を発揮します。

特長

省スペース
サンプル量が少なく連続自動分析が可能
デュアルシリンジディスペンサーを使用し、サンプルセルが陰圧になるのを防ぎながら、セル内のガスを分析
デュアルシリンジディスペンサーを使用し、一度分析した試料をサンプルセルに戻し、再び分析( 一定時間毎に自動分析)

以下の表はディスペンサー部(MICROLAB 600 ) の漏れ込みを確認した結果です。サンプルセル内のヘリウムを封入した状態でセルからヘリウムを吸引し、再度セルにヘリウムを戻す操作を２回行い３回目の吸引でマイクロGC での測定を10 セット行なった際の酸素・窒素の濃度です。

酸素・窒素の漏れこみの濃度(%)

	1回目		2回目
	O₂	N₂	O₂	N₂
He 測定1セット	0.0022	0.0063	0.0017	0.0037
He 測定2セット	0.0013	0.0035	0.0016	0.0033
He 測定3セット	0.0013	0.0033	0.0015	0.0037
He 測定4セット	0.0013	0.0032	0.0016	0.0039
He 測定5セット	0.0014	0.0033	0.0017	0.0039
He 測定6セット	0.0014	0.0034	0.0017	0.0036
He 測定7セット	0.0016	0.0040	0.0016	0.0034
He 測定8セット	0.0017	0.0042	0.0016	0.0040
He 測定9セット	0.0018	0.0042	0.0016	0.0037
He 測定10セット	0.0020	0.0045	0.0018	0.0040

光触媒反応ガスの分析例

真空捕集びんに各成分の濃度が500ppmになるように調製し、マイクロGC に真空捕集びんを接続し、分析を行いました。
モジュールには、PoraPLOT Q を使用し、光触媒反応ガスに含まれるCO₂やアセトアルデヒド、アセトン、イソプロパノールについて、約3分の分析時間で、良好な分離結果が得られました。


Column	PoraPLOT Q (10m)
Col. Temp.	120ºC
Carrier Gas	He
Inject Time	40 msec
Inject Temp.	100ºC
Column pressure	200 kPa
Sample	1. CO₂ 2. H₂O 3. Acetaldehyde 4. Acetone 5. Isopropanol (each 500 ppm N₂ Balance(1,3,4,5))

注）Injection に温度をかける場合は、オプションとなります。
HEATED SAMPLE LINE およびヒートインジェクションは、30 ～ 110ºCの間で制御できます。