技術情報

HPLC用ミキサーの選び方

6.参考資料

一定流量におけるミキサー容量がグラジエント精度に与える影響

ステップグラジエントを一定流量で実施すると、ミキサー容量の大小によって応答が大きく変わります。
容量の大きいミキサー(50 μL)では混合が十分に行われるため段差が滑らかになり、ノイズも少ない一方で、移動相組成が変化してから検出されるまでの遅延時間が長くなります。
適正容量のミキサー(25 μL)は混合性能と遅延のバランスが良く、段差も比較的正確に再現します。
容量の小さなミキサー(10 μL)は遅延が最小で段差の立ち上がりは鋭いものの、混合が不十分となり、組成の揺らぎ(ノイズ)や段差形状の乱れが生じやすくなります。

一定のミキサー容量における流量がグラジエント精度に与える影響

ミキサー容量を一定にしたまま流量のみを変えてステップグラジエントを行うと、流量条件によって混合状態が大きく変化します。低流量では、ミキサー内での滞留時間が長くなるため過剰に混合されやすく、ステップ境界が丸まり、組成変化の応答が遅れる傾向があります。
一方、高流量条件では混合が不十分になりやすいものの、流体挙動が毎回ほぼ同一となるため、ステップグラジエントの再現性自体は非常に良好となる場合があります。ただし、混合不足に起因してベースラインノイズが増大します。最も正確なステップ形状が得られるのは、ミキサー容量と流量が適切にバランスした「適正流量」条件です。この条件では、グラジエント精度とノイズ低減の両立が可能となります。