誘導体化試薬の使用例
Ⅱ章-1 シリル化剤-2
HMDS
アルコール試料を過剰のHMDSに溶解させれば反応は終了です。
3級アミンの場合HMDSのみでは反応しませんが、溶媒としてDMF、DMSOを用いて加熱すれば反応します。
Ref.: A.E.Pierce, Silylation of Organic Compounds,Pierce Chemical Co.,1968,p72.
HMDS+TMCS
10mgの試料と塩酸ヒドロキシラミン 10mgをピリジン 1mLに溶解し、室温で10分間放置します。HMDS 0.1mLとTMCS 0.1mLを加え、数分間放置した後GCに注入します。
Ref.: Z.Horii et al. Chem.Ind., 34, p1494(1965)
HMDS+TMCS
試料をエチルエーテル/メタノール(10:1)に溶かし、溶液が黄色くなるまでジアゾメタンを吹き込みます。N2気流中で溶媒を除き、残渣にピリジンを加えます。次いでHMDS 0.1mL、TMCS 0.03mLを加え、10分以上室温で放置した後GCに注入します。
Ref.: M.Makita and W.W.Wells, Anal.Biochem.,5,p523(1963)
TMSA
50mgの試料をピリジン 10mLに溶解し、内部標準物質(オクタデカン)50mgを加えます。TMSA 1.5gを加えN2封入し、室温で4時間以上放置した後GCに注入します。
Ref.: M.Vecchi and K.Kaiser, J.Chromatogr.,26,p22(1967)
BSA
試料1~20µLを真空デシケータ中で50ºCで1~2時間乾燥します。BSA 100µLを加えて密栓し、76ºCで3時間加熱した後GCに注入します。(N-TMS誘導体は微量の水分で加水分解され、多重ピークを与えます)
Ref.: J.L.Cashaw et al., J.Chromatogr.Sci., 9,p98(1971)
BSA+TMCS
2µmolの試料をBSA 5µL、TMCS 20µL、ピリジン 20µLに溶解し、室温で1時間放置した後GC/MSに注入します。
Ref.:M.Znbo and W.R.Sherman,J.Am.Chem.Soc.,92,p2105(1970)