製品情報

シリンジについて

取り扱い・保守・ケアについて

シリンジの使用方法

  • 使用前に針先のバリ、針のめくれやバレルのひび割れなどを点検します。
  • コンタミを無くすため、サンプルにて5~20回洗浄します。ただし、最初の2~3回分のサンプルは必ず廃棄してください。
  • バレル内から気泡を抜くため、針先をサンプル溶液に浸したまま吸引・吐出を繰り返します(針を上向きにすると気泡が抜けやすくなります)。
  • サンプルの注入は目的量より多めに吸引してから目盛り線に合わせます。シリンジの傾きに注意し、針先を細かい繊維などが出ないティッシュなどで拭いてから注入します。
  • 使用後は必ず純水やアセトンなどで洗浄を行い空気乾燥の後に保管します。

シリンジ取扱上の注意

  • シリンジ全体を溶媒に浸さないでください。接着部分が劣化します。
  • 急激な温度変化にさらさないでください。破損の原因になります。
  • シリンジを強い酸や極性溶媒などに長時間さらさないでください。劣化・破損の原因になります。
  • 固定針型シリンジは、針とバレルの結合にエポキシ系接着剤を使用していますので、使用するサンプルや洗浄用の溶媒によっては接着剤が侵され流出する可能性があります。使用するサンプルなどに適したシリンジを選択してください。

プランジャー取扱上の注意

  • マイクロシリンジのプランジャー(金属製プランジャー)は、個々にバレルとの摺り合わせ検査をしているため、プランジャーの交換はできません。
  • シリンジ内部が乾燥している状態(サンプルなどを吸引しない状態)でプランジャーをポンピングしないでください。バレル内部を痛める恐れがあります。
  • 曲がったプランジャーはシリンジの使用に悪影響が出ますので、プランジャーの曲がりには注意してください。
  • 針が詰まっている場合にはプランジャーをポンピングしないでください。高圧がかかり、バレルにひび割れが生じる恐れがあります。

シリンジの洗浄方法

シリンジの洗浄に使用する溶媒は、残留物質(使用したサンプルなど)に対する溶解力の高い溶媒を使用します。一般的には純水やメタノール・アセトンなどが使われます。

シリンジ全体の洗浄

(1)水(洗剤)で洗浄します。

(2)溶媒で洗浄します。

(3)エアーで乾燥させます。

  • ぬるま湯とノンアルカリ・無リンの洗剤で洗浄します。
  • 純水やアセトンなどの溶媒で吸引・吐出を行い、短時間すすぎます。
  • エアーで乾燥させます。

プランジャーの洗浄

  • プランジャーは洗浄後に清浄な布などで拭き取ってからセットします。
  • バレルへ装着の際にはプランジャーの曲がりに注意してください。

針の洗浄

  • 針を洗浄する際には、針穴を塞がないように注意してください。
  • バレル内に洗浄用の溶媒を満たしプランジャーを静かに押し入れます。
  • 針先が鋭角なニードルの先端をまくれさせないように注意してください。万一、針先がまくれてしまった場合には、ニードルシャープナーなどを使用して研磨してください。

シリンジを装置に装着しての取り扱いについて

  • 標準シリンジは、手操作での使用、もしくは専用装置による使用を目的に設計されているため、オリジナルの装置などに組み込み使用した場合、不具合が生じる可能性がありますので、注意してください。
  • 改良のため予告なく仕様変更する場合があります。あらかじめご了承ください。

シリンジのオートクレーブ処理について

ハミルトンの交換針型シリンジ(SL 型シリンジを除く)は、針・バレル・プランジャーなどの各部品を分解した状態でオートクレーブ処理が可能です。オートクレーブ処理を行う場合には、設定温度110 ℃で処理時間約20 分間が一般的です。