技術情報

MonoTrapの上手な使い方

1章 - 2MonoTrapの構造と特長

MonoTrapの母材は、モノリス構造の高純度シリカです。モノリスとは、三次元網目状構造をもつ連続体のことで、流路抵抗が少ないという特長があります。また数 µmの連続孔(スルーポア)と、シリカ骨格表面の細孔(メソポア)により、150 m2/g以上の非常に大きな表面積を持っています。
試料は、MonoTrapのシリカ表面にコーティングされているポリジメチルシロキサン(Polydimethylsiloxane;PDMS)やC18基、シリカ骨格内外に含まれる吸着剤に捕集されます。MonoTrapは通気性に優れているため、試料がシリカ骨格に拡散しやすく、捕集に関与するPDMS相やC18基、吸着剤に効率良く接します。また有機溶媒の通液性も良いため、脱離においても、脱離媒体の有機溶媒やガスがシリカ骨格に素早く拡散します。このため短い時間で試料の捕集や脱離が行えます。
また、表面積が大きいので試料負荷量も大きく、高感度測定が可能です。