MonoTrapの上手な使い方
8章 - 2加熱脱離用MonoTrapと他社製品比較
加熱脱離タイプのMonoTrapにおいても、従来のPDMS捕集剤より高感度で検出することができます。特にPDMS製品での捕集が難しい含窒素成分も、MonoTrapでは効率良く捕集ができます。
●MonoTrap RGC18 TD(グラファイトカーボン有)と他社PDMS捕集剤Bの比較1
40 mLバイアルにコーヒーを入れ、RGC18 TD(グラファイトカーボン有)と他社PDMS捕集剤Bで捕集しました。
クロマトグラムを比較すると、RGC18 TD(グラファイトカーボン有)で捕集した方が、非常に高感度で測定できることがわかります。RGC18 TD(グラファイトカーボン有)に含まれるグラファイトカーボンの吸着効果により、含窒素成分を効率よく捕集することができたと考えられます。
●MonoTrap RGC18 TD(グラファイトカーボン有)と他社PDMS捕集剤Bの比較2
40 mLバイアルに市販の桃ジュース30 mLを入れ、RGC18 TD(グラファイトカーボン有)と他社PDMS捕集剤Bで捕集しました。RGC18 TDは振とう機を用いて、試料と共に振とうしました。捕集剤Bは、マグネチックスターラーを用いて捕集剤自体を振とうさせて捕集を行いました。捕集剤Bが得意とする、液体試料の振とう捕集においても、同等以上の感度で測定することができました。特に25~30分のピークは、RGC18 TDの方がより高感度に検出できました。
●MonoTrap RGPS TD(PDMS相、グラファイトカーボン有)と他社捕集剤A、Bの比較
40 mLバイアルにブルーチーズ6.5 gを入れ、MonoTrap RGPS TD(PDMS相、グラファイトカーボン有)、他社ファイバータイプの捕集ツールA、他社PDMS捕集剤Bで、それぞれヘッドスペース法で捕集しました。
クロマトグラムを比較すると、他社捕集剤よりもRGPS TD(PDMS相、グラファイトカーボン有)の方が、非常に高感度で測定することができました。
This product is based on the monolith technology held by Merck KGaA, Darmstadt,Germany.
参考資料: 日本分析化学会液体クロマトグラフィー研究懇談会 編 『液クロ彪の巻』
日本分析化学会ガスクロマトグラフィー研究懇談会 編 『ガスクロ自由自在Q&A 分離・検出編』