技術情報

MonoTrapの上手な使い方

3章 - 3脱離

3-3-1.溶媒抽出

Diskタイプからの抽出は、専用の抽出カップ(MT Extract Cup)を使用すると便利です。MonoTrapと抽出溶媒をMT Extract Cup に入れて、超音波を照射して抽出します。
Rodタイプからの抽出は、インサート入りのオートサンプラー用バイアルにMonoTrapと抽出溶媒を入れて、超音波を照射して抽出します。抽出液を他の容器に移し替えることなく、そのままオートサンプラーでGCへ注入できます。その際オートサンプラーの針がバイアル内のMonoTrapに当たらないように、針の高さを調節して下さい。
Diskタイプ、Rodタイプ共に、1個につき200 µL以上の有機溶媒で抽出してください。

Fig.13 溶媒抽出の方法例(Diskタイプ)

Fig.14 溶媒抽出の方法例(Rodタイプ)

さらに高感度で測定したい場合は、抽出液に不活性ガスを吹き付けるなどして濃縮します。ガス供給器シリバップ(Cat.No.1030-44020)は、ガスの出口が6つあるため、迅速に濃縮することができます。ただし、低沸点成分は揮発する恐れがありますので注意してください。また、不活性ガスを吹き付けた後バイアル壁面に試料が残っている可能性があるため、メスアップする際には、バイアル壁面を溶媒で洗い込むようにして下さい。
ミニバイアル(Cat.No.1030-11112)は、バイアルの内底が逆円錐状になっているので、濃縮後の微量の試料を無駄なく採取することができます。

Fig.15 ガス供給器シリバップ

Fig.16 ミニバイアル

注)MonoTrapは短時間で溶媒抽出できます。捕集後は速やかに溶媒抽出を行い、抽出溶媒を冷凍または冷蔵保存されることをお薦めします。