MonoTrapの上手な使い方
6章 - 2加熱脱離
6-2-1.脱離温度
RGC18 TD(グラファイトカーボン有)、RSC18 TD(グラファイトカーボン無)の推奨脱離温度は200 ℃、最高使用温度は250 ℃です。
RGPS TD(PDMS相、グラファイトカーボン有)の推奨脱離温度は250 ℃、最高使用温度は300 ℃です。高沸点成分を感度良く測定するには、250 ℃以上での脱離をお薦めします。
MonoTrapは、加熱脱離時のガスや熱の通りが良く脱離効率が優れていますので、高温での脱離は必要ありません。最高使用温度以上の温度で使用すると、ブランクが大きくなります。あらかじめブランクの確認をしてください。
●RGC18 TD(グラファイトカーボン有)の脱離温度の比較
100 μg/mLの直鎖炭化水素(C13~C26)1 µLをRGC18 TD(グラファイトカーボン有)にマイクロシリンジで直接添加しました。これを100 ℃~300 ℃の各温度で脱離して、GC/MSに導入しました。脱離温度200 ℃で、沸点412 ℃のC26も感度良く検出されました。
● RGPS TD(PDMS相、グラファイトカーボン有)の脱離温度の比較
100 µg/mLの直鎖炭化水素(C13~C26)1 µLをRGPS TD(PDMS相、グラファイトカーボン有)にマイクロシリンジで直接添加しました。これを100 ℃~300 ℃の各温度で脱離して、GC/MSに導入しました。
高沸点成分は300 ℃以上で脱離すると、感度良く検出できました。
●RGC18 TD(グラファイトカーボン有)の脱離温度とブランク
RGC18 TD(グラファイトカーボン有)をそのまま、200 ℃~350 ℃で脱離してGC/MSへ導入し、ブランクの確認を行いました。脱離温度が高くなるにつれて、ブランクが高くなりました。低ブランクで測定していただくために、脱離温度は200 ℃以下でご使用ください。ある程度のブランクが許容される場合は、200 ℃以上の温度で使用することも可能です。ただしあらかじめブランクを確認してください。